ガスコンロからIHコンロへの切り替えは、単純に「コンロを交換する」だけではない。電気工事・ガス閉栓・場合によってはアンペアアップが必要になる。順番を間違えると工事が止まる。
| 工事項目 | DIY可否 | 費用目安 | 時期 |
|---|---|---|---|
| ガス閉栓・ガス栓撤去 | ❌ ガス会社に依頼必須 | 無料〜¥5,000 | 最初 |
| 電気契約アンペアアップ | ❌ 電力会社申請が必要 | 工事費¥3,000〜10,000 | ガス閉栓後 |
| IH用200V専用回路の新設 | ❌ 電気工事士が必要 | ¥20,000〜35,000 | アンペアアップ後 |
| IHコンロ本体の設置 | ✅ 差し込むだけ(200Vコンセントあれば) | 0円(自分で) | 電気工事後 |
| ガス配管の撤去・塞ぎ | ❌ ガス工事士が必要 | ¥5,000〜15,000 | 任意タイミング |
IHコンロは最大5.8kW〜7.2kW(2口・3口合計)の電力を消費する。200V専用回路(IH用ブレーカー20A)が必要。
まず分電盤(ブレーカーボックス)のメインブレーカーのアンペア数を確認する。一般的な目安:
うちは40A契約だった。IH設置後の使用状況を想定するとトリップリスクありと判断し、60Aへアップした。
| チェック項目 | 確認方法 | 今回の値 |
|---|---|---|
| 設置穴サイズ | 天板の開口部を実測(幅×奥行き) | 幅500×奥470mm(既存ガス穴)→拡張で560×490mm |
| 天板の厚さ | コンロ穴の側面を確認 | 40mm(合板+人工大理石) |
| 電源電圧 | 分電盤のIH用ブレーカー確認 | 単相200V(専用回路新設後) |
| 2口か3口か | 天板幅が600mm以上あれば3口可 | 600mm → 3口選択 |
ガスコンロとIHコンロでは設置穴の標準寸法が異なる場合がある。
今回は穴の拡張が必要だった。天板が人工大理石(アクリル系)のため、ジグソー+人工大理石用ブレードでカット。木材より硬いが切れないわけではない。切断面はサンダーで整え、断面コーキングで吸水を防止した。
電気工事士への発注で「IHにしたいんですけど」だけだと見積もりがブレる。以下を明確に伝えると的確な見積もりが出やすい。
| 確認項目 | なぜ確認するか | 結果 |
|---|---|---|
| 配線ルート(壁内 or 露出) | 露出配線はエアコン用モールで隠せるが見た目に差が出る | 壁内配線(クロス下に通せた) |
| コンセント位置(IH挿入後にアクセスできるか) | IHを取り外さないと抜き差しできない位置は不便 | 背面キャビネット内側に設置 |
| ブレーカーラベルの更新 | 分電盤の表示が「IHコンロ」と明記されているか | ラベル貼り付けを依頼 |
| 工事完了後の絶縁抵抗試験結果 | 正規工事の証明。口頭でも確認する | 問題なし(計測値を口頭で確認) |
IH本体(幅600mm、重量約13kg)を天板開口の真上に位置合わせして落とし込む。IHコンロには天板に引っかかるフランジ(鍔)があり、これが乗ることで固定される。ガスコンロと異なり、ビス固定は不要な機種が多い。
IH本体背面のコネクタに壁面コンセントから延びるプラグを差し込む。200Vコンセントの形状はT字型(IH用)で、誤挿入防止設計。カチッと確実に差し込む(緩いと加熱中に抜けて危険)。
IHコンロのフランジと天板の間に付属のパッキンを挟んで汁物の侵入を防ぐ。さらに周囲にIHコンロ用コーキング(耐熱シリコン)を打って密封する。
電源を入れ、全口の加熱・温度調整・タイマー・安全装置(空焚き防止・鍋なし検知)を確認。異音・異臭がないことを確認してから通常使用へ。
築年数の経過した自宅のキッチン配管は、交換を前提に確認した方がいい。劣化した状態のまま使い続けると、リフォーム後に水漏れが発生して二度手間になる。
| 確認箇所 | 確認内容 | 今回の状況 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 止水栓 | スムーズに開閉できるか | 固着して動かない | CRC吹いて復活。パッキン交換 |
| 給水管(フレキ管) | ひび割れ・腐食・接続部の緩み | ゴムが硬化してひびあり | フレキ管交換(¥1,200/本) |
| 排水トラップ | プラスチックの変色・ひび・臭気 | 変色あり、臭気あり | 排水トラップ一式交換 |
| 排水ホース | ホースの劣化・亀裂 | 亀裂あり(水漏れ痕) | ホース交換(¥800) |
フレキ管(フレキシブル給水管)とはシンク下の蛇口と止水栓をつなぐ蛇腹状のパイプ。資格不要でDIYできる数少ない水道工事のひとつだ。
交換前に古いフレキ管の長さと接続径(1/2インチ=13mm が一般的)を確認。長さは±50mmの余裕があれば問題ない。短くても長くても接続できる(余った分は緩やかなカーブで吸収)。
止水栓を閉め(マイナスドライバーで時計回り)、蛇口レバーを開けて残圧を抜く。モンキーレンチ2本でフレキ管の両端ナットを緩める(水栓側・止水栓側)。外れたら残水をバケツで受ける。
新しいフレキ管は両端にパッキンが内蔵されているものが多い(なければ別途購入)。手で締まるところまで締めてから、モンキーレンチで1/4〜1/2回転増し締め。増し締めのしすぎはパッキン損傷の原因。
止水栓をゆっくり開き、乾いたティッシュを接続部3箇所(水栓側・フレキ管本体・止水栓側)に当てて漏水がないか確認。ティッシュが濡れれば増し締めか締め直し。
「シンクから変な臭いがする」の多くは排水トラップの劣化・封水切れが原因。パイプクリーナーで解決しない場合はトラップ本体の交換が根本解決になる。
| トラップタイプ | 形状 | 用途 | 選び方 |
|---|---|---|---|
| Sトラップ | S字型(床排水) | 床面に排水管がある場合 | 古い物件に多い |
| Pトラップ | P字型(壁排水) | 壁面に排水管がある場合 | マンション・アパートに多い |
今回はPトラップ(壁排水)。排水管の出口が壁に向かっていれば確実。
交換前に必ず全体写真を撮る。外した後で「どう繋がっていたかわからない」は最悪のパターン。
排水ホースと壁排水管の接合部(防臭キャップ)を引き抜く。残水がこぼれるのでバケツを用意。
シンク底面のゴミかご・ネット・本体の順に外す。大型ナット(プラスチック製)は手またはプライヤーで回せる。
新品トラップのパッキン(シンク底面との防水シール)を確認してから取り付ける。パッキンが付属していない製品はシールテープ+コーキングで代用。本体ナットを締め過ぎるとシンクを割ることがあるので手で締まる+1/4回転が目安。
水を流してトラップに水が溜まることを確認する(封水)。封水がトラップ内に維持されることで下水臭の逆流を防ぐ。水を流してから5分後にシンク下を覗き、漏水がないことも確認。
CFを貼る前の下地処理を手抜きすると、2〜3年で端部から剥がれてくる。特に段差・釘頭・糊の残りが仕上がりに直結する。
カッターで30cm角程度に切り込みを入れ、スクレーパーで端から剥がす。熱を加えると糊が柔らかくなって剥がしやすい(ドライヤーを使う)。完全に剥がせない場合はそのまま重ね貼りも可能だが、段差ができる部分は後でパテで埋める。
残った糊はスクレーパーでひたすら削る。完璧に取れなくても、表面が平滑であれば問題ない。凹凸が大きい部分はパテで埋めて平滑にする。
合板の釘頭(出ている場合はハンマーで打ち込んでから)・合板継ぎ目・段差をCF用パテ(速乾タイプ)でフラットに埋める。パテはコテで薄く塗り、乾燥後にサンドペーパー(#120)で平滑に仕上げる。
CF用接着剤の密着性を上げるためにプライマーを塗る。特に古い合板は吸い込みが大きいのでプライマー処理が重要。ローラーで薄く均一に塗布し30〜60分乾燥させる。
| 項目 | 選択肢 | 今回の選択 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 幅 | 91cm幅 / 182cm幅 | 182cm幅 | 継ぎ目なし。キッチン幅1.2mは182cmで十分 |
| 厚さ | 1.8mm / 2.3mm / 3.5mm | 2.3mm | 踏み心地と扉の干渉のバランス。3.5mmは扉下端が当たる可能性 |
| 柄 | 石目・木目・タイル調等 | ナチュラルストーン調 | 汚れが目立ちにくい。キッチン全体の色調と合わせた |
CFの本張りは一発勝負。仮置きの段階で柄の向き・継ぎ目位置・端部の収まりを確認してから接着剤を塗る。
CFを床に広げ、柄の方向(タイル柄なら目地の向きを壁と平行に)を合わせる。部屋の最も目立つ方向(入口から見える向き)を優先する。
壁際は仕上がり寸法より5cm大きめに粗カットする。この余白が現物合わせの調整代になる。精密カットはこの後の工程で行う。
CFを壁際に押し付け、壁との境界に折れ目をつける。この折れ目に沿ってカッターで切ると壁際の精密カットができる。コーナー部分はCFに切り込みを入れて折り返す(入隅処理)。
CF用接着剤は塗ってすぐに貼るのではなく、一定時間(オープンタイム)乾燥させてから貼る。オープンタイムが短すぎると接着力が弱く(滑る)、長すぎると固まって貼れなくなる。
| 状態 | オープンタイムの目安 | 見極め方 |
|---|---|---|
| 早すぎる(NG) | 5分未満 | 接着剤が白く濡れている・指が沈む |
| 適切(OK) | 夏10〜15分・冬20〜30分 | 半透明になり、指で触れても糸を引かない |
| 遅すぎる(NG) | 40分以上 | 完全に固まって接着力ゼロ |
CF用接着剤をV字クシ目ゴテ(クシ目幅3mm)を使って均一に塗布する。クシ目が均一な厚さの接着層を作る。塗布量は缶の指定量通りに(多すぎると気泡・少なすぎると剥がれ)。
適切なオープンタイム後、CFを端から丁寧に置いていく。一度貼ったら動かせないので、奥から手前に向かって貼り進める(逃げ場を確保するため)。
CF用ローラー(重量ローラー)を使って全面を圧着する。中央から端に向かって転がし、気泡を端に追い出す。ローラーがない場合は当て木をしてゴムハンマーで叩いても代用できる。
壁際の余った部分を、押し付けてつけた折れ目に沿ってカッターで切り落とす。カッターの刃は新品を使う(古い刃はCFが引っ張られてカット面が乱れる)。
壁とCFの境界にソフト巾木(高さ60mm)を貼る。巾木裏面の接着剤(または両面テープ+専用ボンド)で固定。コーナー部分はカッターで45°に切り、突き合わせてコーキングで埋める。巾木の色はCFの色・壁クロスの色と合わせて選ぶ。
シンク下・食洗機周囲・壁際など水が入り込みやすい隙間をキッチン用防カビコーキングで埋める。マスキングテープで養生してから打ち、ヘラで均し、すぐにテープを剥がす(コーキングが固まってからだと剥がせない)。
CF用接着剤は塗布後24〜48時間で完全硬化する。この間に重い家具を置くと接着層が変形してしまう。最低でも24時間は通行のみ、重量物の設置は48時間後以降にする。
| 確認項目 | 基準 | 結果 |
|---|---|---|
| CF全面の密着 | 手で押しても浮きや音がない | ✅ 問題なし |
| 端部の仕上がり | 巾木が均一に密着 | ✅ 問題なし |
| コーキングの仕上がり | 均一で隙間なし | ✅ 問題なし |
| 段差 | 巾木と床面の段差なし | ✅ 段差0mm |
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