キッチン編 第13回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

⚡ 電気容量: 40A → 60Aへ契約変更(東京電力) 💰 工事費用: 電気工事¥35,000 + ガス閉栓手続き(無料) ⚠ IH設置工事は電気工事士の資格が必要

ガス→IH切り替え——何が必要で何がDIYできるか

ガスコンロからIHコンロへの切り替えは、単純に「コンロを交換する」だけではない。電気工事・ガス閉栓・場合によってはアンペアアップが必要になる。順番を間違えると工事が止まる。

工事項目DIY可否費用目安時期
ガス閉栓・ガス栓撤去 ❌ ガス会社に依頼必須 無料〜¥5,000 最初
電気契約アンペアアップ ❌ 電力会社申請が必要 工事費¥3,000〜10,000 ガス閉栓後
IH用200V専用回路の新設 ❌ 電気工事士が必要 ¥20,000〜35,000 アンペアアップ後
IHコンロ本体の設置 ✅ 差し込むだけ(200Vコンセントあれば) 0円(自分で) 電気工事後
ガス配管の撤去・塞ぎ ❌ ガス工事士が必要 ¥5,000〜15,000 任意タイミング

電気容量の確認——アンペアブレーカーを見るだけ

IHコンロは最大5.8kW〜7.2kW(2口・3口合計)の電力を消費する。200V専用回路(IH用ブレーカー20A)が必要。

まず分電盤(ブレーカーボックス)のメインブレーカーのアンペア数を確認する。一般的な目安:

うちは40A契約だった。IH設置後の使用状況を想定するとトリップリスクありと判断し、60Aへアップした。

💡 アンペアアップの費用と期間
電力会社への申請から工事完了まで1〜2週間程度かかる。IH設置のスケジュールを逆算してアンペアアップを先に手配すること。東京電力エリアの場合、アンペアアップ工事費は¥3,000〜5,000程度(スマートメーター対応済みの場合は無料のこともある)。
次の記事:IHコンロの機種選定 →
キッチン編 第14回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

📐 今回設置: Panasonic KZ-AN57S(幅600mm 3口IH) 📐 設置穴: 幅560mm × 奥行き490mm(既存穴を拡張)

IHコンロ選びの4つのチェックポイント

チェック項目確認方法今回の値
設置穴サイズ 天板の開口部を実測(幅×奥行き) 幅500×奥470mm(既存ガス穴)→拡張で560×490mm
天板の厚さ コンロ穴の側面を確認 40mm(合板+人工大理石)
電源電圧 分電盤のIH用ブレーカー確認 単相200V(専用回路新設後)
2口か3口か 天板幅が600mm以上あれば3口可 600mm → 3口選択

ガスコンロの設置穴を流用できるか問題

ガスコンロとIHコンロでは設置穴の標準寸法が異なる場合がある。

今回は穴の拡張が必要だった。天板が人工大理石(アクリル系)のため、ジグソー+人工大理石用ブレードでカット。木材より硬いが切れないわけではない。切断面はサンダーで整え、断面コーキングで吸水を防止した。

🔧 IHコンロ

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次の記事:200V専用回路の新設工事 →
キッチン編 第15回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

💰 工事費: ¥35,000(分電盤からIH設置位置まで新規配線) ⏱ 工事時間: 約3時間(分電盤〜コンセント新設)

電気工事士への依頼——何を伝えるか

電気工事士への発注で「IHにしたいんですけど」だけだと見積もりがブレる。以下を明確に伝えると的確な見積もりが出やすい。

📋 依頼時に伝える情報リスト
① 分電盤の現在のアンペア数(40A)と希望アンペア(60A)
② 設置するIHコンロの機種名と消費電力(Panasonic KZ-AN57S / 最大5.8kW / 単相200V 30A)
③ コンセント設置位置(IH本体背面のキャビネット内)
④ 分電盤の場所(玄関横)とキッチンまでの距離(約6m)
⑤ 希望完了時期

工事当日の立会い確認ポイント

確認項目なぜ確認するか結果
配線ルート(壁内 or 露出) 露出配線はエアコン用モールで隠せるが見た目に差が出る 壁内配線(クロス下に通せた)
コンセント位置(IH挿入後にアクセスできるか) IHを取り外さないと抜き差しできない位置は不便 背面キャビネット内側に設置
ブレーカーラベルの更新 分電盤の表示が「IHコンロ」と明記されているか ラベル貼り付けを依頼
工事完了後の絶縁抵抗試験結果 正規工事の証明。口頭でも確認する 問題なし(計測値を口頭で確認)
次の記事:IHコンロの据え付け →
キッチン編 第16回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

据え付け手順——一人でできる

STEP 1

本体を天板開口に差し込む

IH本体(幅600mm、重量約13kg)を天板開口の真上に位置合わせして落とし込む。IHコンロには天板に引っかかるフランジ(鍔)があり、これが乗ることで固定される。ガスコンロと異なり、ビス固定は不要な機種が多い。

STEP 2

200Vコネクタを接続

IH本体背面のコネクタに壁面コンセントから延びるプラグを差し込む。200Vコンセントの形状はT字型(IH用)で、誤挿入防止設計。カチッと確実に差し込む(緩いと加熱中に抜けて危険)。

STEP 3

フランジと天板の隙間をシール

IHコンロのフランジと天板の間に付属のパッキンを挟んで汁物の侵入を防ぐ。さらに周囲にIHコンロ用コーキング(耐熱シリコン)を打って密封する。

STEP 4

試運転

電源を入れ、全口の加熱・温度調整・タイマー・安全装置(空焚き防止・鍋なし検知)を確認。異音・異臭がないことを確認してから通常使用へ。

次の記事:キッチン水道の改修計画 →
キッチン編 第17回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

築約40年の配管——どこまで劣化しているか

築年数の経過した自宅のキッチン配管は、交換を前提に確認した方がいい。劣化した状態のまま使い続けると、リフォーム後に水漏れが発生して二度手間になる。

確認箇所確認内容今回の状況対処
止水栓 スムーズに開閉できるか 固着して動かない CRC吹いて復活。パッキン交換
給水管(フレキ管) ひび割れ・腐食・接続部の緩み ゴムが硬化してひびあり フレキ管交換(¥1,200/本)
排水トラップ プラスチックの変色・ひび・臭気 変色あり、臭気あり 排水トラップ一式交換
排水ホース ホースの劣化・亀裂 亀裂あり(水漏れ痕) ホース交換(¥800)
💡 全部交換しても材料費は¥5,000以下
フレキ管・排水トラップ・排水ホース・パッキン類をすべて交換しても材料費は¥3,000〜5,000程度。築古物件のリフォームついでに全交換が正解。「使えるからそのまま」は後で漏水を招く。
次の記事:給水フレキ管の交換 →
キッチン編 第18回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

⏱ 作業時間: 約30分(2本交換) 🔧 工具: モンキーレンチ×2・バケツ・タオル

フレキ管交換——難しくない水道DIY

フレキ管(フレキシブル給水管)とはシンク下の蛇口と止水栓をつなぐ蛇腹状のパイプ。資格不要でDIYできる数少ない水道工事のひとつだ。

STEP 1

サイズを確認して購入

交換前に古いフレキ管の長さと接続径(1/2インチ=13mm が一般的)を確認。長さは±50mmの余裕があれば問題ない。短くても長くても接続できる(余った分は緩やかなカーブで吸収)。

STEP 2

止水栓を閉めて古いフレキ管を外す

止水栓を閉め(マイナスドライバーで時計回り)、蛇口レバーを開けて残圧を抜く。モンキーレンチ2本でフレキ管の両端ナットを緩める(水栓側・止水栓側)。外れたら残水をバケツで受ける。

STEP 3

新しいフレキ管を取り付ける

新しいフレキ管は両端にパッキンが内蔵されているものが多い(なければ別途購入)。手で締まるところまで締めてから、モンキーレンチで1/4〜1/2回転増し締め。増し締めのしすぎはパッキン損傷の原因。

STEP 4

止水栓を開けて漏水確認

止水栓をゆっくり開き、乾いたティッシュを接続部3箇所(水栓側・フレキ管本体・止水栓側)に当てて漏水がないか確認。ティッシュが濡れれば増し締めか締め直し。

次の記事:排水トラップの交換 →
キッチン編 第19回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

🔧 排水口径: VU50mm(一般住宅の標準) 💰 材料費: トラップ一式¥2,500〜4,000

排水トラップ交換——臭気の根本原因を排除する

「シンクから変な臭いがする」の多くは排水トラップの劣化・封水切れが原因。パイプクリーナーで解決しない場合はトラップ本体の交換が根本解決になる。

トラップタイプ形状用途選び方
Sトラップ S字型(床排水) 床面に排水管がある場合 古い物件に多い
Pトラップ P字型(壁排水) 壁面に排水管がある場合 マンション・アパートに多い

今回はPトラップ(壁排水)。排水管の出口が壁に向かっていれば確実。

STEP 1

シンク下の排水系統を写真に撮る

交換前に必ず全体写真を撮る。外した後で「どう繋がっていたかわからない」は最悪のパターン。

STEP 2

排水ホースを壁の排水口から抜く

排水ホースと壁排水管の接合部(防臭キャップ)を引き抜く。残水がこぼれるのでバケツを用意。

STEP 3

シンク下面のトラップ取り付けナットを外す

シンク底面のゴミかご・ネット・本体の順に外す。大型ナット(プラスチック製)は手またはプライヤーで回せる。

STEP 4

新しいトラップを逆順で取り付け

新品トラップのパッキン(シンク底面との防水シール)を確認してから取り付ける。パッキンが付属していない製品はシールテープ+コーキングで代用。本体ナットを締め過ぎるとシンクを割ることがあるので手で締まる+1/4回転が目安。

STEP 5

封水の確認

水を流してトラップに水が溜まることを確認する(封水)。封水がトラップ内に維持されることで下水臭の逆流を防ぐ。水を流してから5分後にシンク下を覗き、漏水がないことも確認。

次の記事:キッチン床の下地処理 →
キッチン編 第20回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

下地処理の手を抜くとCFが剥がれる

CFを貼る前の下地処理を手抜きすると、2〜3年で端部から剥がれてくる。特に段差・釘頭・糊の残りが仕上がりに直結する。

STEP 1

既存CFを剥がす

カッターで30cm角程度に切り込みを入れ、スクレーパーで端から剥がす。熱を加えると糊が柔らかくなって剥がしやすい(ドライヤーを使う)。完全に剥がせない場合はそのまま重ね貼りも可能だが、段差ができる部分は後でパテで埋める。

STEP 2

糊の残りをスクレーパーで除去

残った糊はスクレーパーでひたすら削る。完璧に取れなくても、表面が平滑であれば問題ない。凹凸が大きい部分はパテで埋めて平滑にする。

STEP 3

釘頭・段差をパテで埋める

合板の釘頭(出ている場合はハンマーで打ち込んでから)・合板継ぎ目・段差をCF用パテ(速乾タイプ)でフラットに埋める。パテはコテで薄く塗り、乾燥後にサンドペーパー(#120)で平滑に仕上げる。

STEP 4

プライマー(接着下地剤)を塗布

CF用接着剤の密着性を上げるためにプライマーを塗る。特に古い合板は吸い込みが大きいのでプライマー処理が重要。ローラーで薄く均一に塗布し30〜60分乾燥させる。

次の記事:クッションフロアの割付けと仮置き →
キッチン編 第21回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

📐 キッチン床面積: 約3.6m²(1.2m幅 × 3.0m) 🛒 使用CF: 東リ TX12050 幅182cm ×2.0m購入

CF選びの3つのポイント

項目選択肢今回の選択理由
91cm幅 / 182cm幅 182cm幅 継ぎ目なし。キッチン幅1.2mは182cmで十分
厚さ 1.8mm / 2.3mm / 3.5mm 2.3mm 踏み心地と扉の干渉のバランス。3.5mmは扉下端が当たる可能性
石目・木目・タイル調等 ナチュラルストーン調 汚れが目立ちにくい。キッチン全体の色調と合わせた

仮置きで現物合わせ

CFの本張りは一発勝負。仮置きの段階で柄の向き・継ぎ目位置・端部の収まりを確認してから接着剤を塗る。

STEP 1

CFを部屋いっぱいに広げて方向を決める

CFを床に広げ、柄の方向(タイル柄なら目地の向きを壁と平行に)を合わせる。部屋の最も目立つ方向(入口から見える向き)を優先する。

STEP 2

余白を5cm残して大まかにカット

壁際は仕上がり寸法より5cm大きめに粗カットする。この余白が現物合わせの調整代になる。精密カットはこの後の工程で行う。

STEP 3

壁際に押し付けて折れ目をつける

CFを壁際に押し付け、壁との境界に折れ目をつける。この折れ目に沿ってカッターで切ると壁際の精密カットができる。コーナー部分はCFに切り込みを入れて折り返す(入隅処理)。

次の記事:クッションフロアの本張り →
キッチン編 第22回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

CF貼りで最も重要な「オープンタイム」

CF用接着剤は塗ってすぐに貼るのではなく、一定時間(オープンタイム)乾燥させてから貼る。オープンタイムが短すぎると接着力が弱く(滑る)、長すぎると固まって貼れなくなる。

状態オープンタイムの目安見極め方
早すぎる(NG) 5分未満 接着剤が白く濡れている・指が沈む
適切(OK) 夏10〜15分・冬20〜30分 半透明になり、指で触れても糸を引かない
遅すぎる(NG) 40分以上 完全に固まって接着力ゼロ
STEP 1

接着剤をクシ目ゴテで均一に塗布

CF用接着剤をV字クシ目ゴテ(クシ目幅3mm)を使って均一に塗布する。クシ目が均一な厚さの接着層を作る。塗布量は缶の指定量通りに(多すぎると気泡・少なすぎると剥がれ)。

STEP 2

オープンタイムを待って貼り付け

適切なオープンタイム後、CFを端から丁寧に置いていく。一度貼ったら動かせないので、奥から手前に向かって貼り進める(逃げ場を確保するため)。

STEP 3

ローラーで圧着・気泡を追い出す

CF用ローラー(重量ローラー)を使って全面を圧着する。中央から端に向かって転がし、気泡を端に追い出す。ローラーがない場合は当て木をしてゴムハンマーで叩いても代用できる。

STEP 4

端部をカッターで精密カット

壁際の余った部分を、押し付けてつけた折れ目に沿ってカッターで切り落とす。カッターの刃は新品を使う(古い刃はCFが引っ張られてカット面が乱れる)。

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次の記事:CF床の端部処理と完成 →
キッチン編 第23回 Phase 2 — 電気・水道・床工事

この記事でわかること

端部処理——ここで「プロっぽさ」が決まる

STEP 1

ソフト巾木を貼る

壁とCFの境界にソフト巾木(高さ60mm)を貼る。巾木裏面の接着剤(または両面テープ+専用ボンド)で固定。コーナー部分はカッターで45°に切り、突き合わせてコーキングで埋める。巾木の色はCFの色・壁クロスの色と合わせて選ぶ。

STEP 2

シンク・食洗機などの機器設置部にコーキング

シンク下・食洗機周囲・壁際など水が入り込みやすい隙間をキッチン用防カビコーキングで埋める。マスキングテープで養生してから打ち、ヘラで均し、すぐにテープを剥がす(コーキングが固まってからだと剥がせない)。

STEP 3

養生期間——24時間は家具を置かない

CF用接着剤は塗布後24〜48時間で完全硬化する。この間に重い家具を置くと接着層が変形してしまう。最低でも24時間は通行のみ、重量物の設置は48時間後以降にする。

確認項目基準結果
CF全面の密着手で押しても浮きや音がない✅ 問題なし
端部の仕上がり巾木が均一に密着✅ 問題なし
コーキングの仕上がり均一で隙間なし✅ 問題なし
段差巾木と床面の段差なし✅ 段差0mm
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給水部材(架橋ポリ管)
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