洗面脱衣室編 第1回 Phase 1 — 撤去・解体工事

この記事でわかること

🏠 工事対象: 洗面脱衣室(約3.6㎡) 💰 総工事費: 約¥185,000(洗面化粧台交換含む) 📅 工期: 週末DIY 延べ2ヶ月

築約40年の洗面脱衣室——何が問題だったか

自宅の洗面脱衣室は、購入時点で以下の問題が重なっていた。

問題状況リスク
根太の腐食 床下根太の一部が腐食・軟化 床が抜ける可能性。踏むと沈む感触あり
排水の詰まり・臭気 洗面化粧台の排水が遅い。下水臭あり 排水トラップ劣化による逆流臭
CF(床材)の劣化 端部から剥がれ・変色 水が床下に浸透し根太腐食を加速
洗面化粧台の老朽化 水栓から水漏れ・鏡の腐食 配管接続部の劣化による漏水リスク
天井点検口がない 給水管・排水管が天井裏を通るが点検口なし 漏水時にアクセス不能
収納ゼロ 床下収納なし・棚なし 洗剤・タオルの置き場がない

全体工事の構成——25記事の工程マップ

フェーズ内容記事DIY/業者
Phase 1 撤去・解体(スイッチ・洗面台・床解体) 001〜005 DIY
Phase 2 下地工事(根太復元・床板・CF・受け台・床下収納庫) 006〜014 DIY
Phase 3 壁・天井(パテ・天井点検口自作) 015〜017 DIY
Phase 4 仕上げ・設備(クロス・洗面台・洗濯機・棚・完成) 018〜025 DIY
次の記事:電気スイッチの撤去と配線記録 →
洗面脱衣室編 第2回 Phase 1 — 撤去・解体工事

この記事でわかること

洗面脱衣室の電気配線——必ず先に把握する

洗面脱衣室には照明・換気扇・コンセント(洗濯機用・ドライヤー用)の配線がある。クロス・壁下地を撤去する前に、これらの位置・系統・接続方法を記録しておかないと復旧時に混乱する。

STEP 1

分電盤で関連ブレーカーを特定する

1つずつブレーカーをOFFにして、洗面脱衣室のどの機器が止まるかを確認。「洗面室」「浴室」などのラベルがあれば参考にする。ラベルが不明な場合は人に照明・換気扇のON/OFFを確認してもらいながらブレーカーを特定する。

STEP 2

スイッチプレートを外して配線を記録

ブレーカーをOFFにしてからスイッチプレートのビスを外す。スイッチ背面の配線(何色の線が何番端子に接続されているか)を写真+手書きメモで記録する。端子に番号シールを貼るとさらに確実。

⚠ 洗面脱衣室は水気が多い——漏電対策を忘れずに
工事中は湿気・水が電気配線に触れないよう注意する。露出した配線端末は必ずビニールテープで絶縁。ブレーカーはOFFを維持し、工事中は「作業中」表示を貼っておく。
次の記事:洗面化粧台の撤去 →
洗面脱衣室編 第3回 Phase 1 — 撤去・解体工事

この記事でわかること

⏱ 作業時間: 約1.5時間(2人) 🔧 必要工具: モンキーレンチ・プライヤー・ドライバー・バケツ

撤去の順序——「水を先に切る」が鉄則

STEP 1

止水栓を閉める(給水を遮断)

洗面台下の止水栓(お湯・水の2本)をマイナスドライバーで時計回りに閉める。蛇口から水が出なくなることを確認。止水栓が固着している場合はCRC潤滑剤を吹いて対応。

STEP 2

給水フレキ管を外す

止水栓と水栓を繋ぐフレキ管の両端ナットをモンキーレンチで緩めて外す。残水が出るのでバケツを用意。お湯・水の2本とも外す。

STEP 3

排水ホースを外す

洗面台の排水ホースを壁(または床)の排水管から引き抜く。防臭キャップごと引き抜けばOK。残水をバケツで受ける。

STEP 4

電気配線(鏡・照明)を切り離す

鏡付き化粧台の場合、鏡裏に照明用の電源線が接続されていることが多い。ブレーカーをOFFにしてから配線を外す。コネクタ式の場合は引き抜くだけ。端末はビニールテープで絶縁。

STEP 5

本体の壁固定ビスを外して搬出

洗面台本体上部の壁固定ビス(2〜4本)を外す。本体は壁に立てかけてある状態になるので、転倒しないよう2人で作業する。キャビネット部・鏡部が分離できる機種は分けて搬出すると軽くなる。

次の記事:床解体(前編)→
洗面脱衣室編 第4〜5回 Phase 1 — 撤去・解体工事

この2記事でわかること

⚠ 腐食確認結果: 根太8本中3本が要補強・1本が要交換 🔍 腐食原因: 洗濯機防水パンからの水漏れ(長期間)

床板を外したら——腐食の実態

CF→床板(合板12mm)を撤去して根太を露出させたところ、洗濯機設置位置の真下を中心に3本の根太が腐食していた。踏むと指でへこむ程度まで軟化しており、放置していれば数年以内に床が抜けていた可能性が高い。

根太番号状態対処方針
根太①②③④健全(硬さ正常)防腐剤塗布のみ
根太⑤⑥表面腐食あり(中心部は健全)添え木補強+防腐剤
根太⑦深部まで腐食(指で押すとへこむ)新規根太と交換
根太⑧軽度腐食(乾燥後は健全)防腐剤2度塗り

腐食の原因を特定する

腐食の原因は洗濯機防水パン(洗濯機置き台)からの慢性的な水漏れだった。防水パンのドレン(排水口)が詰まりかかっており、洗濯機の排水時に少量が床面に漏れ続けていたと推定される。CF端部の剥がれがその侵入経路になっていた。

💡 腐食原因の特定が補修品質を決める
原因を取り除かずに床だけ直しても再腐食する。今回は防水パンを一旦撤去し、洗濯機の排水系統を根本から見直した後に床を復元した。
次ファイル:根太復元・床板・CF張り工事へ →
洗面脱衣室編 第6回 Phase 2 — 下地工事

この記事でわかること

🪵 添え木材: 45×45mm 杉角材(根太と同寸法) 🔧 固定: 構造用コーススレッド 90mm(根太→土台)

添え木補強か全交換か——判断基準

腐食状態推奨対処根拠
表面腐食のみ(中心部は硬い) 添え木補強 中心部の強度が残っているため、同寸法の健全材を添えてビス接合すれば断面積が倍になり十分な強度が得られる
深部まで腐食(指でへこむ) 全交換 強度が期待できない。既存根太を撤去して新材と交換する

添え木補強の手順

STEP 1

腐食部の清掃と防腐剤の塗布

腐食した根太の表面をワイヤーブラシでこすり、腐食した繊維を除去する。その後キシラデコールを刷毛で2度塗り(1度目塗布→乾燥4時間→2度目)。

STEP 2

添え木材を用意して防腐剤を塗布

腐食根太と同じ断面寸法(45×45mm)の杉角材を根太の全長に合わせてカット。組み付け前に全面にキシラデコールを塗布・乾燥させる(組んでから塗れない面があるため)。

STEP 3

既存根太に添え木をビス固定

添え木を既存根太の側面に密着させ、構造用コーススレッド 90mmを300mm間隔で打ち込む。ビスは既存根太を貫通させて土台まで届かせると最も強固。

次の記事:床板張り →
洗面脱衣室編 第7回 Phase 2 — 下地工事

この記事でわかること

割付けの原則——継ぎ目は必ず根太上に

床板(合板)の継ぎ目は必ず根太の上に来るよう割付けする。継ぎ目が根太と根太の間(空中)に来ると、踏んだときにたわんで段差・きしみの原因になる。

STEP 1

根太位置を床板上面にマーキング

根太の中心線を床板の上面(表面)に墨線で引く。根太の正確な位置を把握するため、根太端から位置を実測して記録しておく。

STEP 2

根太・合板の四方に木工ボンドを塗布

根太の上面に木工用ボンド(コンクリート用接着剤でも可)を塗布してから合板を置く。ボンドが接着するまでの数分でビス打ちする。ボンド併用で踏み鳴り(きしみ)が大幅に減る。

STEP 3

根太ラインに沿って等間隔でビス打ち

根太の中心ラインに沿ってコーススレッド 45mmを150mm間隔で打ち込む。ビスの頭が床板表面から凹むように(皿ビスを使うか、コースビットで少し深めに打つ)。

次の記事:床下地の防水処理 →
洗面脱衣室編 第8〜11回 Phase 2 — 下地工事

この4記事でわかること

senmen-008: 床下地の防水処理

洗面脱衣室は水を使う空間だ。床板(合板)の上面にウレタン系防水塗料を塗布することで、CF貼り替え時の水の侵入を遅らせられる。特に洗面台・洗濯機周囲と排水管周囲を重点塗布する。

塗布エリア重要度塗り回数
洗面台設置位置周囲500mm最重要2度塗り
洗濯機設置位置周囲500mm最重要2度塗り
排水管貫通部周囲300mm重要2度塗り
その他床面全体標準1度塗り

senmen-009: 洗面室のCF張り——細切れ形状への対応

洗面脱衣室は洗面台・洗濯機・扉などで床面が複雑な形状になる。CF(クッションフロア)を貼る際は型紙を作って現物合わせするのが最も確実だ。

senmen-010/011: 洗濯機受け台の自作

市販の洗濯機嵩上げ台(防振台)は¥3,000〜8,000程度。しかし洗面脱衣室の排水ホースの出し方・収納庫の位置・洗濯機サイズによって使いにくい場合がある。今回はSPF材で完全自作の洗濯機受け台を製作した。

設計要件仕様
嵩上げ高さ50mm(排水ホースが床面を通れる高さ)
台寸法650mm×600mm(洗濯機フットより50mm大きく)
荷重洗濯機本体60kg+洗濯物10kg = 計70kg → 余裕で対応
防水処理キシラデコール2度塗り(水がかかる前提)
防振受け台4隅に防振ゴムシート(5mm厚)貼り付け

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防振ゴムシート(5mm厚)
洗濯機受け台の防振に。クロロプレンゴム製が耐久性高い。カッターでカットできるのでDIY向き。
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ウレタン防水塗料(水性・床用)
床合板の防水処理に。ローラーで塗布可能。水回りの下地合板への塗布で腐食の進行を大幅に遅らせる。
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